作編曲家 TATOOのブログ
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プロフィール
HN:
TATOO
性別:
男性
職業:
作編曲家、Keyboards
趣味:
水泳、映画
自己紹介:
本名:多東康孝
(たとう やすゆき)
出身地:北海道
生年月日:19xx年8月9日
身長:178cm
血液型:O型
略歴:
1995年
KAITAのキーボーディストとして
スピードスターよりデビュー。
KAITAの活動を中心にアレンジ、
CM音楽などを多数手がける。
KAITAとして7枚のシングルと3枚のアルバムを発表。
1999年
KAITAはLove Bell Back Lineと名称を変更。
テレビ東京系音楽番組「ソングライトShow!」に出演。
2000年
PAPA X Inc.と契約。
プロデュース活動を開始する。
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11.穏やかな恋
 随分と昔から使っているシンセがあります。
 KORG Wavestation A/Dです。



 Prophet-VSを開発したスタッフの一部が
 開発スタッフに参加しており、
 またSequential Circuitsの創業者デイブ・スミスは
 同機の開発にアドバイザーとして参加している・・・
 といった経歴のシンセなのですが、
 複雑な音作りが出来る反面
 複雑な音作りは初心者には敷居が高く、
 また生楽器代用品向きの楽器ではなかったんです。
 SNも悪いし(専門用語のオンパレード
 冒頭の”南国なんだか虫の音なんだか分からない音”は
 この楽器のプリセット「Tropical Forest」という音。
 そのまんまですねwww。
 シンセ=電子楽器からは無機的な音しか出ない
 イメージがありますが、
 この音は・・・何だろう?
 1/fゆらぎ的な”有機性”を感じるのは何故でしょう?
 BrushのFillからギターとCongaが入って来て
 歌が入ってきた頃には冒頭の音は何処かへ
 いなくなってしまった・・・と思うでしょ?
 良く聞いて下さい。ずーーーっと入ってます。
 ノイズを残響的に扱う。
 この手法はEric Martin『MR.VOCALIST 2』で進化
 『オトムスビ』で次の次元へ・・・なんつって
 因に歌録り→TDは旧122studioで
 私が全てやりました。爽やかな1曲です♪

12.朝陽の中で ~Album Version~
 アレンジは基本的にシングルと変わっていません。
 サウンド的には
 Introの前に”イントロダクション”を追加して
 TDをやり直しただけですが、
 歌を録り直してます。
 この”歌”が・・・とても良い!
 アレンジやMixがいくら小賢しい事をしようと
 ”歌”の存在感が全てを凌駕するというお手本のような
 ~Album Version~ですね。
 聞き進めて行くうちに、歌の盛り上がりと共に
 どんどん気持ちが高揚していく・・・
 そんな曲です。

13.僕たちのTomorrow
 「はなびら」に続き池田さんに書き下ろした曲です。
 「はなびら」発売後、「I Will」の進行も進んでいた頃
 ライブやプロモーション活動が忙しい最中
 ”冬にリリースできる曲を作っておいてちょ”
 というかなり”ザックリ”したオーダーの元
 梅雨のジメジメした季節に
 四畳半のスタジオでクーラー全開で何も考えず
 ”池田さんの声とクリスマスの季節が響き合う曲”
 という事だけ考えて40分位で作った曲でした。
 それがどうでしょう。
 JR九州さんのCMに起用して頂いて
 (今でも流れてるんですよ〜)
 池田さんだけでなく私にとっても”特別”な曲に
 育ってくれました。
 アレンジ的には・・・
 コーラスの重ね方が半端じゃないです。
 RIAの声と池田さんの声を重ねたのはこの曲が
 最初だった・・・かも。
 私の声も入ってます(おまけw)。
 ベースは入ってません。
 低音はコントラバスのPizzicatoです。
 リズムのパターンは以外と”R&B”だったりします。
 ・・・ああっ、言いたい事は沢山あるのに
 今後も私の人生と切っても切れない曲なのでしょう。
 
14.Life ~Acoustic Session~
 これも”Live”ですね。
 池田綾子の代表作をアルバムにパッケージするには
 その時の”最高”を収録するしかない。
 そんな覚悟でレコーディングに臨みました。
 ・・・素晴らしいです。
 この曲で、この演奏で、この歌で。
 アルバムの締めくくれたから・・・。
 今の池田綾子があると。
 素直にそう思えます。

非常に”濃い”アルバムだと思います。
ここで一つの区切りをつけ、
『オトムスビ』へと続く旅に出た・・・
・・・

さて、本日発売になりました。
池田綾子 3rd Album『オトムスビ』。
是非お聞き下さい。
池田さんのこの4年間の活動の集大成!
決して後悔はさせません。
だから!だから・・・
・・・聞いて下さい。

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7.白いギフト
 池田さんとの初”共作”ですね。
 作曲で共作とはどのようにするのか?
 色々なパターンがあります。
 ・相談しながら一緒に作る
 ・Aメロは私、Bメロはあなた、みたいに分ける
 ・トラック(伴奏)を先に作ってメロを乗せる
 等々・・・
 この曲の場合サビと大サビの部分を私が作りました。
 A・Bメロはサクッと出来て、
 サビでちょっと躓いて・・・
 私:「1日もらってちょっと作ってみてもいい?」
 池田:「おおっ、面白そうですねぇ」
 私:「だば、やってみますわ」
 翌日、”採用”www。
 何か”リレー形式”の作曲みたいで楽しかったです。
 A・Bメロの伴奏のギターは打ち込みですが
 良く聞くと左手が弦を擦る音が入っていて
 生々しいですね。
 サビから目木さんのギターが入ってきて
 益々どっちが”生”だか混乱してきますw。
 以外と音数が少なくてスッキリしたアレンジです。

8.そっとキスしよう
 Liveではあまり演奏の機会がない曲ですが、
 エレピ・アコギ・Percussionを核に
 打ち込みのウッドベースと
 Liveでの中核の3人が主体となったアレンジで
 「はなびら」のカップリングの曲という
 私が関わった初期の作品にして
 すでにベーシックなスタイルが出来ていた事に
 改めて気が付きました。
 AメロがGメジャーでサビがAマイナー(Cメジャー)と
 池田さんお得意の”4度上がり転調”です。
 これ、他のアーティストさんでは多分
 一度もお目に掛かった事のない転調ですね。
 ”発明”かもしれません。
 最後の転調サビ(1音上がり)直前に
 声のコラージュっぽいコーラスが入っています。
 シンプルな曲ですが”仕掛け”がいっぱいありますね。
 この曲も気に入ってます。

9.Silver Moon
 ある意味”問題作”でしょうw。
 何でしょう、この”負”のパワー。
 池田さんが曲を持って来るなり
 池田:「TATOOさんこの曲は”Rock”にしたいんです」
 私:「・・・Rockですか」
 んでこーなりました。
 イントロのギターに深く掛かったフランジャーが
 まるで”狼の遠吠え”のように聞こえます。
 えっ、やりすぎですかぁ?w
 Bメロの後ろにも得体の知れない音が・・・
 サビでは”透明感のある歌声”と形容される
 池田さんの声を完膚無きまでに”歪ませて”ます。
 まるで拡声器を通したような音に。
 良く聞くと2オクターブ低い
 池田さんの声も入ってますね。
 ”やる”なら徹底的にやります。
 中途半端は嫌いです。
 これだけ”反対側”に振り切っても
 池田さんの声は埋もれないし
 こうゆう曲があるから「三日月」のような曲が
 更に輝いて見えるのでは?

10.I will ~Acoustic Session~
 これは完全に”Live”です。
 Vo、Piano、Percussion、Guitarで
 「せーの」で録って、編集・ダビングは一切なし!
 CDに収録されているのは4テイク目…だっけ?
 TDで全体に高域と低域を削って
 レコード(SP盤)、若しくは
 AMラジオ風に仕上げています。
 言い方を変えれば「音を劣化させた」とも言えます。
 帯域を狭くして、結果”情報量”が減ったにも関わらず
 感情に響く音楽になるのは、
 悪い音=レトロ
 という補正が脳内で行われるからでしょうか?
 もしも・・・AMラジオやレコードの音を
 一度も聞いた事がない”若者”がこういう音を聞くと
 どんな感想を持つのか?
 興味がありますね。

 

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4. 深呼吸ひとつ
 Introから印象的な音、
 ウィーリッツァー(Wurlitzer)のエレピ。
 ”エレピ”とは”エレクトリックピアノ”の略で
 一般にエレピと言えば”フェンダーローズ”を差します。
 他には80年代に一世を風靡した
 YAMAHA DX7というシンセのエレピ”的な”音が
 有名ですね。
 Wurlitzerが使われている代表的な曲は
 カーペンターズの「Top of The World」


 あと、忘れちゃいけないのが
 Donny Hathawayの『Live』
 このアルバムは是非聞いて下さい。

 で、ドラムはLudwig(ラディック)の
 古いキットのサンプルで打ち込み、
 リンゴ・スター風のフレーズにしてみました。
 これは、石井さんのアルバム『日時計』の
 「始めてみよう」と同様のアプローチです。
 エンディングで合唱っぽく聞こえるコーラスは
 当時のPAPA Xの事務所(6帖位?)で
 4・5人で歌ったのを3回位重ねて
 別の日に私のスタジオで録った綾子・RIA・私の
 コーラスを重ね・・・
 時間と場所を越えて一つのアンサンブルが出来る。
 現代レコーディングの醍醐味とも言えるでしょう。

5. はなびら ~Album Version~
 池田さんと初めてレコーディングしたのは
「愛の言葉」でしたが、最初に世に出たのがこの曲。
 作曲は私です、えへへ。

 シングルとの違いは・・・
 ・ドラムが”生”になった(高林勝美)
 ・尺八が入った(小湊昭尚 : ZAN)
 ・歌い直した
 結果、更に良くなったwww。

 個人的には作曲・アレンジ共に
 ”転機”になった曲として思い入れのある曲です。
 メロディーの強さ・シンプルさと
 アレンジの”自由”。
 今でもこの時の手応えを信じて
 制作に臨んでいます。

 イントロの5〜8小節目に入っている
 アルペジオの音はYAMAHA TG500という
 シンセの音で、
 古くはKAITAの「メロディー」という曲でも
 イントロで登場していますね(汗)。
 この音が出るから未だに手放せない楽器なんです。

6. 三日月
 初演は・・・台風の日の渋谷のライブハウス。
 (どこだっけ?
 池田さん、わずか30分で書き上げたとの噂。
 結局、
 PVも作られアムバムを代表する曲になりました。
 ”水っぽいLoop”(何だそれw)が印象的ですね。
 歌を録ったのはアムバム制作の後半でした。
 この頃から池田さんの”歌”=”音色”が変わって…
 最新アルバム『オトムスビ』への続く
 ”飛躍”の”種”がこの曲にはある気がします。
 ピアノは私が弾いてます。
 この曲もデモで弾いた時のが
 そのまま使われているので
 未だにライブではCD通りには弾けません
 また、弾く気も御座いません。
 ”ライブ”は”ライブ”でその都度の出会いがある様に
 私もライブでは”その日に出ちゃった”私の”音楽”を
 毎回楽しもうと思います。
 

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池田綾子 New Album『オトムスビ』制作も
佳境に入りまして、
今日もいい歌が録れたとの報告。
楽しみですね♪

そこで!以前”予告”していた『Lunar Soup』全曲解説、
始めてみたいと思います。

1. 道ゆく空
 仮タイトルは「道」でした。
 8ちゃんのピアノと歌から始まるこの曲。
 未来へ向けての”決意”を感じる力強くも切ない感じ。
 Pianoは"某”レコード会社所有のスタジオの
 スタインウェイです。いい音ですね。
 このスタジオは普段、所属アーティストの制作以外
 外貸しはしていないのですが…そこはそれ
 ・・・何とかしちゃう訳ですよwww
 (PAPA Xってば)。
 この頃の池田さんの楽曲の特徴である”転調”が印象的。
 1コーラスの中でサビで5度上がる。
 池田さんと出会う前にも
 アレンジの仕事は結構やってきましたが
 初めてお目にかかりましたわ、こんなの。
 Cメジャーで始まってサビがGメジャー。
 いや、全く違和感は無いんですが・・・
 ただ…2番のAメロに戻るのが結構大変(汗)。
 でも大丈夫!トニックのGで打ちっ放して
 4拍目でF/Gと打ち直せば
 ドミナントモーションで奇麗にCメジャーに戻れます。
 2番が終わって間奏。
 Gメジャーのまま進みますが、
 6小節目だけで一気に”1音上げ転調”に持ち込み
 最終的にはAメジャーで3サビに突入。
 大団円を迎えます。
 2番から池田&RIAのコーラスが入って来ます。
 最後は私も歌ってますが・・・(汗)。
 このコーラスアレンジの参考にしたのが
 ラヴェルの「亡き王女の為のパヴァーヌ」。

こんな曲です。


 どーですか?雰囲気伝わりますぅ?
 因に、「僕たちのTomorrow」の第一稿の時の間奏は
 アベマリアではなく、この曲でした。

2. Timeless
 ”OL応援ソング”とでも申しましょうか・・・
 最近あまり演奏の機会がありませんが、
 私、個人的には好きな曲ですね。
 この微妙なテンポ感。
 CDで聞くと軽快な感じですが、いざ演奏すると・・・
 もうちょい”速いと”だいぶやりやすいんですが
 そこは・・・池田綾子マジック”!
 言葉を伝えるにあたって適切なテンポなのでしょう。
 この曲で”また一つ”アレンジ上のテクニックを
 習得しました。(えへへ)
 詳しくは言いませんが・・・、
 サビで厚みを持たせつつ、歌の邪魔にならない・・・
 ヒントは・・・”テクノ”ですw。
 ドラムとベースは打ち込みですね。
 分かりますぅ?www。

3. 愛の言葉
 池田さんとのセッションで最初に
 レコーディングしたのがこの曲でした。
 思い出します・・・
 池田さんが当時所属していた事務所に
 Bossとご挨拶に行き
 1st Albumを発表した直後のキャンペーン等で
 疲れ切っていた池田さんと初めてお会いして
 思いっきり”バリアー”を張っていた
 池田さんからの最初の一言が・・・

池田:「…TATOOさんはどんな音楽が
    好きなんですか?」
私:「えっと・・・(汗)
   特にこれが好きってのはないですが
   メロディーと和声が奇麗な音楽が好きです」
池田:「(無言)ふぅ〜ん・・・」

・・・こんな出会いでしたが、
「愛の言葉」がまず作れた事で、
「これは、長い付き合いになるなぁ〜」と
本能的に感じたものでした。

つづく・・・

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