作編曲家 TATOOのブログ
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プロフィール
HN:
TATOO
性別:
男性
職業:
作編曲家、Keyboards
趣味:
水泳、映画
自己紹介:
本名:多東康孝
(たとう やすゆき)
出身地:北海道
生年月日:19xx年8月9日
身長:178cm
血液型:O型
略歴:
1995年
KAITAのキーボーディストとして
スピードスターよりデビュー。
KAITAの活動を中心にアレンジ、
CM音楽などを多数手がける。
KAITAとして7枚のシングルと3枚のアルバムを発表。
1999年
KAITAはLove Bell Back Lineと名称を変更。
テレビ東京系音楽番組「ソングライトShow!」に出演。
2000年
PAPA X Inc.と契約。
プロデュース活動を開始する。
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石井さんと初めて制作に取り組んだ
アルバム『日時計』。
発売されたのは2007年4月4日。
そのプレミアム・エディションには
日時計をイメージして石井さんがデザイン&考案した
CDディスプレーにもなる置時計型オブジェ
“羽時計”が付いていました。



私の仕事場でもずっと使っていたのですが、
最近少しづつ遅れて始めたので
電池を交換しました。

単三電池1個で6年・・・何か凄いなぁ

拍手[9回]

遂に最終回です。
では、早速!

11.夢だけの頃
 第一回プリプロの際に手掛けたのがこの曲。
 ”1日に3曲プリプロ”と初日から飛ばしてました。
 爽やかな曲ですがプリプロ当初は
 スティールドラムも入って
 もっと”トロピカル”でした。
 アルバムが出たのは4月4日ですが
 プリプロを始めたのが初夏だったから?w
 16で刻むアコギやエレキが軽快ですし
 山田さんのPercussionとバカボンさんのBassが
 これまたグルービーで♪
 良質なBlue-Eyed Soulに仕上がったかな?
 エンディングで左右に移動する
 アコギのカッティングと
 Loop。最後スネアの「タッタカ!」で
 突然終わるのが好き
 この終わり方を”高橋幸宏Ending”と呼んでいます
 YMOの頃にやたらとこの終わり方が多かったんです。

12.紺碧の街
 パッと聞いた感じ「ボサノバ」ですが、
 実はかなりの”曲者”です。
 ライブでも良く演奏されますが
 まず、テンポが難しい。
 もうちょっと速いか遅いかだと
 かなり演奏しやすいのですが
 ”絶妙”に難しいテンポなんです。
 Aメロのバックに良く聞くと何やら
 「ピコピコ・チカココ」みたいな音が
 しかも左右に飛び交ってます。
 ジャンルで言えば「エレクトロニカ」っぽい感じ?
 実はプリプロの時に・・・
石井:「何かさぁ〜、普通にボサノバやっても
    面白くないよねぇ?」
私:「そうですね…じゃあこんな設定でどーですか?
   音楽に詳しくないフランス人(?)が適当に
   それ”風”のをでっち上げてみた・・・みたいな?」
石井:「あ、面白いねそれ!変な音いれてみようよ」
私:「へいへい」
 で、こんな感じですwww。
 間奏のギターソロの後ろでRIAと池田さんが
 「チュ・チュ」言った後で上下に分かれて
 それぞれのラインを歌ってる所が自信作です♪
 サビで石井さんが歌っているラインが実はコーラスで
 コーラスのRIAのラインが主メロになるのは
 石井さんのアイディアですね。
 素敵です♪

13.夜景飛行
 もう”大人の夜”の世界ですね。
 終止”低空飛行”の石井さんの声がセクシーです。
 が、実はこの曲のVoを録った時、
 石井さんは過労で風邪気味。
 決して万全とは言えない状態でした。
 が、それが功を奏してハスキーな声が録れました。
 後日、歌い直してみたものの、
 このファーストテイクを越えられずに
 元のテイクが採用になりました。
 こんなミラクルが沢山ありました。

14.恋人たちの歌
 スタンダードなRocka Balladです。
 普段あまりこーゆータイプの曲を
 アレンジする機会がないので想像でw。
 アルバム全体がコンセプト的にも”重厚”だったので
 シンプルにノビノビした歌の曲♪
 的に上手く纏められたかなと。
 2Aに出て来る「Just!・・・」の
 コーラスが素敵だったので
石井:「これ、イントロにも入れようよ!」
 と、編集が簡単に出来るPro Toolsを利点を生かし
 貼付けてみました。

15.遠い出来事
 真智子さんにご協力頂いて・・・
 総勢11名x3回オーバーダビング!
 ”疑似”ではありますが・・・
 33人のゴスペル隊によるコーラス。
 vs ロイヤルフィル・・・みたいなw。
 やっぱり、人の声って凄いですね。
 音楽に於いてはやはり基本は”歌”と
 改めて確信しました。
 広島SOUND MARINAで”米”が出演した際に
 オープニングでこの曲を”石井竜也”として
 歌いたいからTATOOさん来て下さい…と
 お話を頂いた時には”震えました”。
 広島と石井さん。
 この間には深い関わりがあります。
 そこに呼んで頂けた私は・・・
 幸せ者だと思います。

ああ、終わっちゃいましたね。
まだまだ言いたい事(…言えない事も含めて)は
沢山ありますが・・・
最終回を書くにあたり今までの”日時計シリーズ”を
読み直してみました。

・・・めっちゃ面白いですねぇ!
うんうん。
それだけ幸せな”現場”だったんですよ。きっと。

さて、明日は池田さんのツアーで福岡へ参ります。
中州のGATE7でワンマンライブです。

九州在住の石井竜也ファンの皆さん!
明日・・・お会いしたいです。

ではでは!

拍手[1回]

6.再会
 chicaちゃんをリーダーとする弦カルと
 ピアノと石井さんのVoから始まるこの曲。
 ラジオトーンに大胆に加工してみました。
 PreProの後期はこんなノスタルジックな曲が
 多く生まれました。
 1日だけPrePro現場にギターの目木くんに
 来てもらった日があるんですが、
 この曲のギターはその時に録ったもの。
 いい演奏であれば”それでいいのだ”。
 間奏とエンディングのストリングスアレンジが好き。

7.言葉にしないで
 不思議なLoopで始まります。
 ガットギターの哀愁溢れるバッキングが”大人の恋”の
 終わりを演出します。
 1:48辺りから何やら
 「チキチキ・・・」鳴り出します。
 ”アンビエント風”と申しましょうか
 何やら私、だいぶ”尖って”ます。
 何があったんでしょう?www
 ロイヤルフィルのストリングスアレンジを
 してくださった方(すいません!名前が・・・)に
 好評だったそうです。

8.君が来る日
 幸運にもファンクラブ限定Live
 ”HEARTS VOICE LIVE”を
 ご覧になられた方ならご存知の・・・
 石井さんのLiveパフォーマンスが最高だったこの曲。
 抽選にハズレてしまった方の為に簡単に説明すると
 歌詞の内容を歌いながら
 ”全て動きで”再現されてました。
 そのあまりの”面白さ”に平常心で
 演奏できませんでした。
 この曲もchicaカルテットですね。
 エンディングに女性の笑い声が入ってますが
 クレジットに”Voice=RIA”。
 確か・・・別の曲のコーラスのレコーディング中に
 失敗して照れ笑いした声を移植した・・・はずw。

9.日時計
 あぁ〜、このブログの初期に書きましたね。
 思い入れの多い曲です。
 ベーシックのアイディアはPreProの空き時間に
 作ったものです。
 TDの作業に入った時に追加の”音素材”を持ち込み
 その場に居た・・・エンジニア:稲葉、
 アシスタント:新城、&私で、
 1人1アイディア!でTD!・・をやりましたね。
 左から”ぜんまい”を巻く音が右に流れて
 鐘の音を1オクターブ下げる・・・とか
 残響の音程が徐々に下がって行くとか
 石井さんから「好きにしていいよ!」と
 言って頂いて・・・
 やりたい放題ですわ。

10.桜の道
 ・・・桜の季節ですね。
 この曲に関してはもう何も言う事は御座いません。
 悔しいのは・・・先日の4/1=エイプリルフールに
 まんまと!
 コミちゃんの”うそ”引っ掛かってしまった事!
 詳細は”ZAN”のHPで!
 
次回は”日時計”最終回です。

お楽しみに!
 

拍手[0回]

さて、足掛け2ヶ月半に渡って
不定期連載してきました『日時計』シリーズ。
レコーディングの模様は粗方紹介できましたので
今回から3回に分けてTATOO的”全曲紹介”をして
終了としたいと思います。

他にも石井さんネタで書きたい事が沢山あるし…
(水煙の夢、HEARTS VOICE LIVE、等々・・・)

では・・・

1. 出逢い
 プリプロ中盤に出来た曲。シングルにしても遜色ない
 壮大なスケール感(ロイヤルフィル!)。
 生ドラムは3サビでやっと入ってきます。
 そこからのコーラスワークが好きです。
 力強く艶っぽい石井さんのVoに池田さんの
 ソプラノが重なり”祈りの音楽”に昇華してゆく。
 ライブで演奏していても時々泣きそうになります
 間奏の所で古びたピアノの音が聞けますが
 プリプロ時に石井さんの事務所に転がっていた
 古いシンセを使ってみたのですが
 それが最後まで残りましたねぇ。

2. 雲~sundial version~
 シングルバージョンとはコーラスのアレンジが
 若干違います。プリプロ後期に出来た曲。
 良く聞くとバカボンさんのエレキベースと
 シンセベースが同時に鳴っています。
 リズムアレンジやシンセのオブリ等は
 80'sの洋楽をイメージしてたよーな。

3. 瞳の理由
 以前紹介しましたが、石井さんとの
 ”初の共同作業”ですwww。
 最後のサビだけに尺八を入れる予定でしたが
 ダビングの現場で石井さんが
「いいねぇ〜、もっと入れようよ!」の一言で
 現場で譜面を書き間奏の所に追加しました。
 いや〜、石井さんには負けますが
 こみちゃんの尺八はそーとー”エロい”ですw。

4. 始めてみよう
 弦カル(カルテット)にウィーリッツァー(エレピ)
 ドラムが”リンゴスター”風と言う事で
 私なりの”ビートルズ的な何か”ですw。
 因にベース&ドラムは打ち込みです。
 間奏のブルースハープはHIROKING。
(「アイラの大地」にも参加)
 私の知り合いのミュージシャンの中でも
 1・2を争う”秒刹”っぷりです。
 この曲のソロは”ファーストテイク”ですね。
 サウンドチェックも含めて10分で終わりましたw。
 「時給」高っ!(笑)

5. 君に戻ろう
「出逢い」と同時期に出来た曲です。
 これが出て来た事で石井さんの中でのアルバム像が
 よりハッキリ見えてきたのではないでしょうか。
 ドラムもベースも入ってません。
 リズムはパーカッションとループで構成して
 キーボードもピアノとパッドのみ。
 コーラスもなし。
 歌とストリングスが主役ですから
 小細工は必要ありません。
 因にピアノはプリプロで弾いたそのままです。

これは私の場合割と良くある事で・・・
皆さん、私がアレンジした曲のピアノのパートなら
私がライブで弾けて当然!と思うでしょ?
ノンノン!そうは行きませんよぉ〜♪
何を弾いたか覚えてませんもの。
だって、”一回しか弾いた事ない”んですもの。
あははは

つづく

拍手[0回]

”Royal Philharmonic Orchestra”の
素敵な演奏が上がって来た(しくしく)ところで
最後の”録りもの”・・・コーラスです。

石井さんが歌うパートは既に録ってあり
後は彩りを添える”女性コーラス”を。

私:「いつもは何方にお願いしてるんですか?」
石井:「そうねぇ、吉川智子・清水よしえ・
    浦島りんこにもやって貰ったなぁ。
    人選はTATOOさんに任せるよ。」

ほほぉ〜、そうですかいそうですかい
では任されちゃいますね♪

これは色々と組み合わせて実験…いやいや
バリエーションをつけられそうです(へへへ)。
しかも・・・(サプラーーーイズも”あり”)

まずは「雲」で”吉川智子・清水よしえ”コンビ。
安定感抜群でしっかりと支えてくれます。
石井さんの”強い声”にも負けません!

「瞳の理由」のサビで”字ハモ”を全部歌って貰った
よしえさんは流石!石井さんのツアーで
コーラスをされる機会が多い事もあって
石井さんの歌い回しにぴったり付いて来てくれます。

「出逢い・言葉にしないで・紺碧の街」は
池田綾子・RIAコンビ。これは知ってます(爆)。
自分のアレンジの引き出しの一つとして
胸を張ってお勧めできるコンビなので
ご提案させて頂きましたm(__)m。

「夢だけの頃・恋人たちの歌」
清水よしえ・浦島りんこ。
実はこの組み合わせの時に
ちょっとした”サプライズ”を仕込んでおきました。
よしえさんも共犯っす。
マネージャーさんにお願いして
りんこちゃん(ちゃん?)には
アレンジャーが誰か伏せたまま
現場に来てもらいました。

スタジオにはお二人の方が先に入られていて
遅れて私が登場!

私:「よっ!久しぶり!」
浦島:「へっ?・・・お、おはよう御座います…???」
私:「あ・た・しっ!多東でございますぅ!」
浦島:「あっ、えっ?・・・ たとちゃん!?
    どーしちゃったの?昔は普通の人だったのに
    今はどっからどー見ても”怪しい人”じゃない!」

はい、そーなんです。
実はむかーし昔(約20年前!)
私達一緒にバンドをやっていたのでしたwww。
しかもP-Funk(いかがわしい音楽)のコピーバンド。
そのバンドには一時期、及川くん(ミッチーです)も
在籍してたんですよぉ(これ本当!)。

一緒にやってた頃私はまだ”短髪”で
その後、数年に一度位の頻度で電話連絡は
取り合っていたものの、
直接会うのは15年ぶりという・・・。
立派な?”ロン毛の変なおじさん”になりました(笑)。

やっとりんこちゃんにコーラスを
お願いできるチャンスを頂きました。
石井さんに感謝m(__)m。

そして最後に「遠い出来事」
素敵なStringsに彩られたアルバムの最後は…
「人の声」で締めたいなと。
ゴスペルですね。
人集めを真智子さんにお願いしました。
おおおっ!米チームにも参加してもらっちゃった!
豪華!

アルバムがより一層華やかに仕上がったのは
コーラスで参加して頂いた皆さんのお陰です。
自分の中のアレンジにおけるコーラスの考え方が
少し変わった気がします。
それが次作の『PENDULUM』
あるいはEricの『MR.VOCALIST』に
引き継がれて・・・ますかね?(笑)

拍手[2回]

『日時計』と言えば…忘れちゃいけないのが
”Royal Philharmonic Orchestra”との競演です。
”王室御用達”・・・半端ないっす。

しかも、ちょっと考えさせられたのが・・・

Orchestra=Strings(バイオリン・ビオラ・チェロなど)
”Pops”でのレコーディングの場合

日本では当日集まったPlayerが”初見”で演奏します。
(優秀なので何度か練習すればまとまります)
一方、Royal Philharmonic Orchestraの皆さんは・・・
元々世界的なPlayerの集団にも関わらず
前もって自宅で”予習”をした上で
本番に臨むそうです。

アドリブ(即興)の要素が強い
”リズム隊”(Bass・Guitar・Drumsなど)
のレコーディングであれば”初見”ならでは良さが
あるのは分かるんですが(瞬発力)、
アレンジされた”楽譜”を演奏するのであれば
前もって”予習”できるのは良い事だと思います。
うんうん。

Recording Studioが
”Abbey Road Studios”
元々”EMI Recoding Studios”という名称だったが
ビートルズの名盤『Abbey Road』が制作され
Studio前の横断歩道を渡った写真が
ジャケ写になっちゃったりしたもんだから
名前が変わっちゃった
”変えられちゃった”・・・強引っす。

制作に入る前から
「ひょっとして…連れてって貰えるぅ?」と
密かに期待してはおりました。
「Abbey Roadかぁ、行ってみてー!」
それほど極端に”ビートルズフリーク”ではないけど
ある意味「音楽制作の聖地」の1つと
言っても過言ではない気がします。
Abbey Road StudiosのHP→abbeyroadstudios

私も一応海外レコーディングの経験があります。
ロスだったのですが
良く聞く話・・・
「海外では音の鳴り(響き)が日本と違う」
これは確かにあります。

その理由には・・・
コンセントの電圧・湿度・建材…等々
諸説ありますね。
イギリスではどんな音が聞けるのかしら?

・・・

2月のある日。
SONYの人:
「ロンドン行きの日程が決まったんですが
 TATOOさんも行かれますよね?」
私:「(えええっつ?マジっすかぁ!?)
   ・・・はい。いつですか?」
SONYの人:「10日後です。」
私:「えっ?随分急ですね。10日後・・・
   ・・・あっ!!!」

パソコンのキーボードをパチパチ叩く私。
・・・
項垂れる(うなだれる)私。

ネットって便利ですね。
パスポートの申請をすると何時交付されるかが
すぐに調べられます。
それによると・・・

ああ、”出発した翌日”にパスポートが受け取れます!
遅ーーーい!ギリギリ遅ーーーい!(爆)

最初に連れてってくれるって言ってくれてれば
ちゃんと用意しておいたのにぃーーー!

と、言う訳で・・・。
わたくし、ストリングスのレコーディングには
立ち会っておりませんm(__)m。

『日時計』制作において唯一悔やまれるお話でした。

拍手[0回]

年が明けて2007年。
Vo録りも順調に進みます。
通常Voのレコーディングは起きてから5時間以上経って
”喉が起きて”から始めるので
「15:00スタート」みたいな感じなのですが、
大変お忙しい石井さんの場合
昼夜問わずスケジュールが空けば
1時間だけでも歌う!
そんな日もございました。

1日Vo録りの日は19:00位に晩ご飯を食べます。
石井さんの現場では中華が多かったかな?
以前ツアーパンフのインタビューでも答えましたが
石井さん、とにかく”食べるのが早い!”のです。
その事を尋ねると・・・
石井:「ああ、昔から取材の合間に食事が多かったから
    いつ呼ばれるか分からないじゃん?
    だから短時間で食べるのが
    習慣になっちゃったんだよねぇ」
そっかぁ・・・でも、
良く噛んでくださいねw。

食事の後、しばし雑談。
毎回石井さんは面白エピソードを聞かせてくれます。

石井:「昔、銀座の画廊でさぁ・・・」


(はい、「妄想」してください)


スタッフ一同:

「えええっ!?マジっすかぁ!」
・・・書けない(汗)・・・

石井:「ツアーで広島に行った時にさぁ・・・」


(はい、「妄想海峡」渡ってくださーい)


スタッフ一同:

「ええええええっ!?マジっすかぁぁぁ!」
・・・絶っ対に書けないぃぃぃっ!!!(爆)


一頻りお話された後、
急にすっと立ち上がって歩いて行かれる石井さん。
私:「”あれ?”・・・ひょっとして・・・」
アシスタント君に
私:「石井さん、ブースに行ったんじゃないの?」
アシスタント君:「えっ?ちょっと見て来ます!」
・・・
アシスタント君、走って戻ってくる。
「石井さんヘッドホン付けて待ってらっしゃいます!」

全員あわててスタジオに戻る。
はい。
石井さんの現場では
決して油断してはいけないのです(笑)。

拍手[0回]

全曲プリプロが終了して次はダビングになります。

次作の『PENDULUM』ではほぼ全曲
バンドで「せーの!」で録ったものに
更に足してゆく作り方でしたが、
『日時計』では私が打ち込んだものを
生楽器に差し替えていく作業がありました。
シンセで打ち込んだストリングスを
ロイヤルフィルに差し替えたりねっ♪
(すげーな・・・)
その話はまた次回
(いつまで引っ張るんだこのシリーズ(汗))

で、気になってた曲があるんです。
それは・・・「桜の道」

メロディーこそペンタトニック(5音音階)で
エキゾチックではあるけれど、
そのメロディーが”誘う”コード進行は
シャンソン(若しくはボサノバ)的なヨーロピアン。
Aメロは”半音落ち”のクリシェだし
BメロはⅡ-Ⅴ進行の連続。
おまけにロイヤルフィルが乗っちゃうって(汗)。

でもね、聞こえて来ちゃったの。
”十七弦”(じゅうしちげん)の音が。
Aメロの伴奏をしている”あの音”です。
演奏は勿論、天才!市川 慎(ZAN)



乱暴な言い方をすると”でかいお琴”ですw。
長さ、2メートル位あります。

プリプロの時はハープの音でアレンジしてたんだけど
その時点ではタイトルも歌詞もできていなかったのに
これは絶対”十七弦”だ!と。
特に和風のアレンジにしたかった訳ではなく
”あの音”がはまると確信してしまったのです。

「よし!石井さんに提言してみよう」
そんなある日。

石井:「歌詞できたから見てくれる?」
私:「はい、・・・えっ!?全曲分ですか?」
石井:「そう、全曲」
私:「14曲ですよね?」
石井:「うん」
私:「最後のプリプロって・・・三日前ですよね?」
石井:「そう、一気に書いちゃったw」
私:「・・・そーーーですかw・・・ところであの曲は」
石井:「あれはねえ、これ!」
私:「”桜の道”!!!(よっしゃー!)あの〜・・・」
・・・
石井:「お琴?いいねぇ〜(にやり)やろうやろう!」

と、言う訳であーなりました。
素敵でしょ?(笑)
ロイヤルフィルの皆さんにも好評だったようで。
・・・だった?

つづく(笑)

拍手[1回]

プリプロを石井さんの事務所でやるにあたり、
DAW(でじたる・おーでぃお・わーくすてーしょん)
を何にするのか?(ソフトね)

私が使い慣れたVisionという古いソフトは
当時最新の石井さんの事務所のMacにはとーぜん
インストール出来ず。
あれこれ考えた末に・・・
ProTools LEなるものを使う事になりました。

ProTools自体は今やレコーディングにおいて
世界の標準のソフトなので多少は使い方を知ってる訳ですよ。
ただ、MIDIの編集機能がいまいち。
(最新のVer8は良いらしい)
LEはその廉価版。

で、プリプロの合間にあれこれ実験したりしてました。
そんなある日。

最初は石井さんを背中に背負いながら作業開始。
途中からアレンジに没頭してしばし無言で作業。
1時間後、「こんな感じでどーですか?」と
振り返ると・・・いない、えっ?(汗)

あぁ!そう言えば、「今日は取材がある」って言ってたっけ。
そっかそっか(笑)。
暇だし・・・「そうだ!この空き時間に色々実験してみよう♪」

「ほほー、こんなループ(リズムの繰り返し)があるんだぁ」
「あっ、このシンセの音好き!じゃあ、こんなコード進行で」
・・・と暫し夢中で”遊んで”1時間。

突然背後から・・・
石井:「いいねぇ〜!この曲、アルバムに入れてもいい?」
私:「えっ!?、はいどーぞ(満面の笑顔)」

「日時計」が出来た瞬間でした。

この時点では”柱時計”の音は入っていませんでしたが、
TDの際に時計の音を足しエンジニアの稲葉っちと
アシスタントの新城さんと一緒に音を加工したりして
出来上がったのがタイトル曲の「日時計」なんです。

その頃、まだアルバムの骨格は見えていませんでした。
石井さんの”頭の中に鳴っていた音”を
1つ1つ紡いでいった過程で聞こえてきた音に
いつの間にか反応してしまったんですね。

私が作った曲がタイトル曲になるなんて・・・。
幸せです。

つづく

拍手[1回]

初日のプリプロでは3曲出来ました。
「瞳の理由」
(記念すべき”1曲目”気合い入ってます!)
「夢だけの頃」
(エンディングの終わり方が好き)

夕食を挟んで(ほか弁の”メンチカツ弁当”)

「始めてみよう」
(ビートルズを若干意識したアレンジかしら?)

その後、石井さんの事務所に場所を移し
のべ7日間(だったかな?)で曲が出そろいました。

今だから話せる”ここだけの話”。

初回のプリプロから2・3週間たった頃。
その後の作業も順調に進み、
そろそろ122studioで録った石井さんの仮歌も
Well Stone Voiceに持って行こうと
ある日Macを立ち上げてみると・・・

ん?いつも出てくるアイコンが1つ足りない。
システムが入っている”Macintosh HD”はあるけど
Audioだけ保存している”Sound HD”がない!!!
一瞬フリーズ・・・落ち着けぇ、
こんな時は再起動。
・・・出でこなぁーいっ!

顔面蒼白

逝っちゃいました?あなた!
黙って?
一人で勝手にぃ?!

あぁ〜どうしましょう・・・
MIDIデータ(演奏に関するもの)は
別の所に保管してたから大丈夫だけど、
仮歌がぁ・・・あっ!他の仕事のデータも・・・
泣いちゃおっかな。

色々と手を尽くしてみたものの
・・・出でこなぁーいっ!

取り敢えず、今後の事もあるので
予備のHDDと取り替えて
”逝っちゃったHDD”をケースにいれて・・・

「ひょっとして、外付けにしたらマウントしたりして」
と、独り言を言いながら再起動。

・・・ん?LEDがチカチカしてる!
・・・おおおおおおおおおおおお!
出て来た!!!!!!!!!!!!
速攻他のHDDにコピー!
30分後、コピー終了!!!(祝)

「良かったー、もう一回再起動してみようかな〜」
(余裕)
・・・あっ、出てこない。
最後の力を振り絞って
一回だけ動いてくれたのね・・・。
ありがとうぉぉぉ!

「昇天したHDD」


その後・・・
『PENDULUM』完成まで
同じシステムで作業してましたが、
もう替えのパーツも入手困難になってきたため、
泣く泣く
(体の一部のように使い慣れた環境だったのに)
2008年4月より現在のシステムに移行。
泣きながらマニュアルを読む。
(本当はそんなに読んでない)

旧システム
PowerPC 9600/300(CPUはG3/500)
System HD 4GB(えっ!)
Sound HD 9GB(おっ!)
Memory 128MB(ええぇ?!!!)
OS 8.1(きゃーーーー!!!!!!!)
DAW ”Vision DSP 4.2”(製造元は何年も前から無い)

つづく

拍手[0回]

日時計

石井竜也さんと初めて御一緒させて頂いた・・・
・・・違うな。
石井さんと初めて一緒に作り上げた作品『日時計』。

曲作りの段階から一緒に作業出来るアレンジャーを
石井さんが探していらっしゃったところに、
縁あって御一緒できる事になりまして。

最初は石井さんの事務所にてご挨拶。
次がいきなり我が122studioにてプリプロ。
緊張しましたぁ〜、はい!

実際始まってみれば・・・、
あれ?いい感じ♪”テンポ”が合う(笑)。

石井:「Aメロはこんなメロディーで(鼻歌)マイナーで」
私:「はい、こんな感じですかね?」
石井:「そうそう、で、Bメロでこーなって」
私:(あれ、まだコードしかつけてないけど)
「はい、で、テンポは?」
石井:「あ、もうちょい速く。で、サビが・・・」
私:「ちょっと待って下さいね。
簡単にリズム付けてみますから」
石井:「はいはい」

10分程、Loopを探したり打ち込んだりして
1コーラスのコード進行とベーシックなリズムが決まる。

石井:「じゃあ、一回歌ってみようか?」
私:(ええ〜っ?確かにコードの伴奏が出来てて
リズムもあるから・・・歌えるか)
「じゃあ、録ってみましょう」

1コーラス完成。したところで”構成”が見えて来たので・・・

私:「取り敢えず作ってみますのでちょっと待ってて貰えますか?」
石井:「いいよ!」

石井さん、ギター片手に”次の”曲を口ずさんだり
面白い話をしてくれたり。
私、それを聞きながらコピー&ペーストしたり
BassやらStringsを打ち込んだりして
30分後。

私:「じゃあ、聞いてみて下さい」
石井:「OK!」

私:「どーですか?」
石井:「いいねぇ〜!サビのここは
もうちょっと暗い感じの響きで・・・」
等々の修正があり、
石井:「後は本ちゃんのレコーディングでギターが生になって
パーカッションが入ってきたらいい感じだよね?」
私:「そーですね」
石井:「できた!じゃあ次の曲なんだけど・・・」

あーーー、気持ちいい!
このテンポ感。

つづく

拍手[1回]


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