学生の頃から通っている近所のお蕎麦屋さん。
家族や親戚で経営しているみたいなんですが、
15年位前までフロアを担当していたメガネのおばさんは
基本一人で注文を取ったり
料理を出したりしていたのですが、
レジ打ちの時は料理場から人を呼び
決して自身でレジを打とうとはしませんでした。
当時はかなり”アナログ”なレジだったのですが、
「絶対に機械は触らないわよ」オーラが半端なくて
何だか可愛らしかった記憶があります。
今では殆どのタクシーでクレジットカードが使えますが、
これまた15年位前は使えるタクシーが
それほど多くはありませんでした。
深夜、飲み会で終電を逃し手持ちの現金が
千円ちょっとしかなかったので、
「クレジット可」のタクシーをちゃんと確認して乗りました。
走り出して行く先を告げ、一応念の為に
「カードは使えるんですよね?」と尋ねると
「えっ?」と一瞬たじろいだ様子でしたが、
「大丈夫です」と答えが返ってきました。が、
信号で止まるたびにカードリーダーを触ったりして、
目的地に近づくにつれてどんどん”挙動不審”に。
「ひょっとして・・・代打で乗務したのかな?」
と、うっすら感じてはいました。
目的地の赤羽へ到着、渋谷から深夜だと6千円ちょい。
カードを出そうとすると、
運転手さん「現金はいくらお持ちですか?」と少々興奮気味。
私「千円しかないんですけど」、
運転手さん「じゃあそれでいいです!」
機械の使い方が分からなかったようです。
得したんですが、何だか逆に申し訳ない気持ちになりました。
[9回]