『KNOWING』
監督:アレックス・プロヤス
主演:ニコラス・ケイジ、ローズ・バーン
息子の学校にあるタイムカプセルを取り出す式典で
一枚の紙を手に入れた宇宙物理学者のジョン。
そこに記された数字の羅列が
過去50年とこれから先に起きる未来の出来事を
予言したものだと気づく。
そして、最後に書かれた数字は
人類の存亡に関わるものだった。
CMで流れていた旅客機が墜落するシーンが
衝撃的でした。
ローズ・バーンさん、
どっかで見た顔だなーと思ったら
年末に深夜放送していた『ダメージ』の
ヒロインでした(結構面白いですよ)。
数字が予言していた事件や事故が
かなり偏っている辺りはご愛嬌?
現実を受け入れる段になって
家族で”こんな感じ”になるのは
『Deep Impact』のワンシーンを
思い出します。
お話の結末は・・・
ある意味”振り切って”ます。
それにしてもCGのリアルさというか、
もはや「表現出来ない映像はない」と
言えるのかもしれません。
逆にそれは「映像のリアルさが売りにならない」
事になります。
最終的に問われるのは”中身”だと。
音楽にも言える事ですけど。
☆3つ半
『THE ROCKER』
監督:ピーター・カッタネオ
主演:レイン・ウィルソン
RockBand「ヴェスヴィオス」のドラマー・フィッシュは
Bandが大手レコード会社と契約するのと引き換えに
メンバーから追放されてしまう。
それから20年、ヴェスヴィオスは大御所となり
未だに売れ続ける中、
職もないフィッシュは姉の家に居候する
ニート生活を送っていたが、
ひょんなことから甥のバンド
「A.D.D.」の新メンバーになり、
かつて失ったロックスターとなる夢に向かって奮起する。
『スクール・オブ・ロック』が好きな人には支持されそう。
もし40代のおっさんが高校生のバンドに入ったら?
なかなか面白い発想の映画です。
音楽が題材の映画のキモはやはり”音楽”。
A.D.D.の曲が良いので楽しめます。
Bandが売れて行く様やツアーでの馬鹿騒ぎ、
少なからずワクワクしてしまいます。
日本未公開の作品ですがお奨めです。
☆4つ
『THE WRESTLER』
監督:ダーレン・アロノフスキー
主演:ミッキー・ローク、マリサ・トメイ、
エヴァン・レイチェル・ウッド
人気レスラーだったランディは
スーパーでアルバイトをしながら
かろうじてプロレスを続けていたが
ある日心臓発作を起こしてしまう。
病院のベッドで目覚めたランディは
医者にリングに立つことを禁じられる。
妻とは離婚し一人娘のステファニーとも疎遠で
ひとりになってしまったランディ。
せめて娘との関係だけは修復しようとするが
冷たくあしらわれ、
さらに好意をもっていたストリッパー・キャシディ
にも振られてしまう・・・。
ミッキー・ロークが凄いです。
役作りでの”体作り”、演技。
ほぼワンカメでランディの後ろ姿越しのアングルを多用し
その視線から描く世界観。
フィルムの質感や空気が『Rocky』を思い出させます。
80年代を懐古するシーンやBarで流れるロック以外
殆ど劇中に音楽は流れず、
娘と心を通わせるなどの印象的なシーンに
効果的に静かな曲が使われています。
この”多くを語らない”演出があって
エンドロールに流れる
ブルース・スプリングスティーンの歌が
心にぐっと刺さります。
いい映画です。
☆5つ
『ハゲタカ』
監督:大友啓史、原作:真山仁
主演:大森南朋、玉山鉄二、柴田恭兵、栗山千明
NHK土曜ドラマ「ハゲタカ」が
国内外で高い評価を得て映画化。
徹底した合理主義で多くの企業の買収を成功させてきた
敏腕ファンドマネージャーの鷲津は、
日本の閉鎖的なマーケットに絶望し
海外にその活躍の場を広げていた。
ある日鷲津のもとを盟友の芝野が訪れ、
中国系ファンドによる日本の大手自動車メーカー買収を
阻止してほしいと依頼する。
「友好的TOB」・「ホワイトナイト」など
経済用語がバンバン出てきます。
知らなかった単語もちらほら。
話としては“ハゲタカ”同士のせめぎ合い
嘘や駆け引き、逆転劇などなど
緊張感ある戦いが展開されます。
でも・・・どうなんでしょう?
株取引・企業買収など
登場する”証券関係”のビジネスマンは
”高収入の一流の仕事をしている人”が
頭脳を駆使して戦っている・・・
みたいに描かれているというか
何だろう?「高度な経済活動」?
膨大な資金力で日本企業を買い叩く中国、
対抗して”石油マネー”で証券会社を買収して
餌を撒き罠にかけるホワトナイト。
TOBとか言って何かごまかしてますけど
やってる事は金に物を言わせた”恐喝”
以外の何者でもない。
ヤ○ザと何が違うのかさっぱり分かりません。
「浅ましい」という言葉しか出て来ませんね。
お話としてはとても面白かったです。
最後の大逆転なんか特に。
なので映画としては・・・
☆4つ
[0回]