プリプロを石井さんの事務所でやるにあたり、
DAW(でじたる・おーでぃお・わーくすてーしょん)
を何にするのか?(ソフトね)
私が使い慣れたVisionという古いソフトは
当時最新の石井さんの事務所のMacにはとーぜん
インストール出来ず。
あれこれ考えた末に・・・
ProTools LEなるものを使う事になりました。
ProTools自体は今やレコーディングにおいて
世界の標準のソフトなので多少は使い方を知ってる訳ですよ。
ただ、MIDIの編集機能がいまいち。
(最新のVer8は良いらしい)
LEはその廉価版。
で、プリプロの合間にあれこれ実験したりしてました。
そんなある日。
最初は石井さんを背中に背負いながら作業開始。
途中からアレンジに没頭してしばし無言で作業。
1時間後、「こんな感じでどーですか?」と
振り返ると・・・いない、えっ?(汗)
あぁ!そう言えば、「今日は取材がある」って言ってたっけ。
そっかそっか(笑)。
暇だし・・・「そうだ!この空き時間に色々実験してみよう♪」
「ほほー、こんなループ(リズムの繰り返し)があるんだぁ」
「あっ、このシンセの音好き!じゃあ、こんなコード進行で」
・・・と暫し夢中で”遊んで”1時間。
突然背後から・・・
石井:「いいねぇ〜!この曲、アルバムに入れてもいい?」
私:「えっ!?、はいどーぞ(満面の笑顔)」
「日時計」が出来た瞬間でした。
この時点では”柱時計”の音は入っていませんでしたが、
TDの際に時計の音を足しエンジニアの稲葉っちと
アシスタントの新城さんと一緒に音を加工したりして
出来上がったのがタイトル曲の「日時計」なんです。
その頃、まだアルバムの骨格は見えていませんでした。
石井さんの”頭の中に鳴っていた音”を
1つ1つ紡いでいった過程で聞こえてきた音に
いつの間にか反応してしまったんですね。
私が作った曲がタイトル曲になるなんて・・・。
幸せです。
つづく
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