ピッチベンド(pitch bend)とは、
各種楽器の奏法で音程を連続的に
変化させることです。
ギターならチョーキングで音程を上げたり、
管楽器なら唇の操作(息を当てる角度等)で
ピッチを上下させたりできます。
キーボード(シンセサイザー)には
その様な表現をする為のコントローラーとして
こんなのや・・・
こんなのが・・・
付いています。
上のホイールタイプだと
奥のホイールを上に回すと音程が上がり、
下に回すと下がります(ピッチベンドホイール)。
厳密には「そーゆー設定にしてある」んですけどね。
Max動かした時にどれ位音程が変化するかも
設定出来ます。
下のスティックタイプの場合は、
右に倒すと音程が上がります。
因に奥に倒すとビブラートが掛かる
設定になっているケースが多いです。
ホイールの場合は手前のホイールが
それに当たります(モジュレーションホイール)。
最近の楽器のピッチベントホイールは
離すとバネの力でセンターに戻ってくるのですが、
初期のシンセでは
自分で真ん中に戻さなければならなかったモノが
多かったんです。
なので操作を誤って途中で止まったりすると
所謂「音痴」な音程になってしまいます。
そんな「やっちまった」演奏が音源に残っています。
Chaka Khan(チャカ・カーン)の
「We Can Work It Out」(ビートルズのカバーです)
この曲のベースは多分MiniMoogというシンセを
使っているんだと思うんですが、、、
センターに戻し損ねてちょっと低くなったまま
2秒位弾き続けている箇所があります。
1:51から1:53の間です。
We Can Work It Out - Chaka Khan
お分かりになりました? 笑
当時のレコーディング技術でも
その部分だけ弾き直したりは出来たとは思うんですが、
(多少リスクが高いですが)
それよりもノリ重視というか
勢いのある良い演奏だったから
「ちょっと位いいじゃん!」的な判断だったのか
はたまた誰も気付かなかったかは謎ですが、
この曲を聞くたびに”この部分”を確認するのが
とっても楽しみなあたしです 笑。
謂わばこの曲の私にとっての
「チャームポイント」と言えるでしょう。
現代のレコーディンングでは修正や編集が楽なので
全部”整えようと”しがちです。
でもそれはある意味音楽の魅力を
取りさらってしまっているのかもしれません。
「何か気になる」
っていうのが大事なのかもしれませんね♫
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