オリオン座を形成している一等星の星、
ベテルギウス(左上)が
近い将来消滅してしまうとか。
ベテルギウスはここ15年で急激に縮小し、
15%も縮んだそうです。
ベテルギウスは、
直径は太陽の800倍の赤色超巨星で
質量は太陽の20~30倍です。
自ら光る恒星には寿命がありますが、
その終わり方はその星の「質量・重さ」によって
変わってきます。
地球の109倍の直径をもつ太陽は
大きな星ですが、
恒星の中では小粒な方です。
太陽のおよそ3倍までの質量の星は
比較的寿命が長く、
燃え尽きるのに100億年はかかると言われています。
最期の時、星は赤くふくれ上がり、
ふだんの50倍もの大きさになり
やがてゆっくりとガスの輪をはきだして、
エネルギーを失っていくそうです。
太陽の3倍〜8倍の質量の星は、
誕生してからおよそ一億年で燃え尽きます。
最期にはもとの星の数千倍もの巨大な赤い星となり爆発する、
これが「超新星爆発」です。
太陽の8倍から30倍の質量の星は、
内部で激しく燃焼するので、
わずか3000万年で燃え尽きてしまいます。
燃え尽きた星の内部は巨大な重力によって
中心に向かって縮みはじめます。
この巨大な重力の中心では
物質を作っている原子さえも形を保つことができません。
原子は崩壊して中性子になり
非常に高密度に圧し縮められてしまいます。
こうしてできた中性子の固まりは、
角砂糖一個の大きさで数十億トンもある
想像を絶する物質です。
星の内部が崩壊するとき、
星の外側では激しい超新星爆発が起こります。
と言う事は、ベテルギウスは超新星爆発を起こして
中性子星が残るはずです。
爆発すると満月ほどの明るさとなり、
面積あたりでは満月の約100倍に。
この明るさは3ヶ月ほど続くそうで、
少なくとも2週間は、
地球から2つの太陽が見られるだろうと言われています。
オリオン座の”角”がなくなってしまうのは寂しいですが、
2つの太陽が空に浮かぶ様は見てみたいですね。
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