『トランスフォーマー/Dark of the Moon』(2011年)
監督:マイケル・ベイ、
製作総指揮:スティーヴン・スピルバーグ
出演:シャイア・ラブーフ、ジョン・マルコヴィッチ、
ジョン・タトゥーロ、パトリック・デンプシー、
ロージー・ハンティントン=ホワイトリー
1969年7月20日、月面着陸に成功したアポロ11号の
アームストロング船長とオルドリン操縦士は
人類で初めて月に降り立った。
全世界が注目したこの歴史的偉業の陰で
米国政府とNASAはある事実をひた隠しにしていた。
その事実とは、宇宙の遥か彼方からやってきた
未知の金属生命体であるトランスフォーマーたちの
地球侵略の足がかりとなる宇宙船が
月の裏側に不時着していたということだった……。
現代のアメリカ・シカゴ。
社会人となったサムの周囲で異変が再び始まる。
シリーズの完結編です。
過去の2作は映像は凄いけど、
物語的に全く共感出来ずでした。が、
今回はかなり”マシ”ですw。
”いいロボットとわるいロボットが地球で喧嘩する”
という基本構造は何も変わっていません。
今回は”悪い人間”も出て来て、
多少”必然性”みたいなものが増して
物語に違和感なく入り込めた。
ただ・・・転送装置を使って毋星を地球まで運んで
地球人60億人に修理させようと企む・・・
リアリティーゼロでしょ!w
でもいいんです!CGシーンは更なる進化を遂げ
もうその迫力たるや説明するのも”逆に”億劫になります。
主人公の恋人役が降板したのは大人の事情なんですかね?
結構好きだったんだけどなぁ。
まあ、一見の価値はあると思います。
☆4つ
『星を追う子ども』(2011年)
監督・脚本:新海誠、作画監督:西村貴世
音楽:天門、アフレコ演出:三ツ矢雄二
声優:金元寿子、入野自由、井上和彦、
折笠富美子、島本須美
アスナは山の上で一人鉱石ラジオを聞くのが好きだった。
父は他界し医者の母親はいつも夜遅くまで帰ってこない。
ある日、彼女は山でケモノに襲われたところを
シュンという少年に助けられる。
はじめて秘密のラジオを共有できる仲間が出来たが、
彼は数日後に忽然と姿を消し
川縁で遺体として発見される。
アガルタという遠い所から来たという
シュンの手掛かりを探すため、
彼女は新任教師のモリサキから話しを聞く。
その後、彼女の元にシュンとそっくりの少年が現れる。
”知る人ぞ知る”アニメ作家の新海誠作品。
2002年に”たった一人で”制作した
『ほしのこえ』で東京国際アニメフェア一般公募部門の
優秀賞を獲った事で有名になった監督です。
その作風はあまりアニメ的ではない映像表現、
例えば風景をゆっくりパンしながら美しい音楽をバックに
独り言のモノローグが語られるといった
”サウンドノベル”に近いものです。
今までの作品の全体的な世界観は嫌いじゃないんですが、
今作は・・・ダメですね。
何だか”出来の悪いジブリ作品”みたいな感じです。
映像や演出の緻密さもないし、
登場人物の設定の甘さとか個々の行動の一貫性のなさが
全く共感出来ないドラマにしてしまっています。
それと、音楽が全編メロディアス過ぎて胸焼けがします。
いや、どれもいい曲なんですよ。
でもそれだけで埋め尽くされていては
物語にテンポや抑揚がつきませんからねぇ。
う〜ん、かなり残念な仕上がりです。
☆1つ
『モールス(Let Me In)』(2010年)
監督・脚本:マット・リーヴス
出演:クロエ・グレース・モレッツ、
コディ・スミット=マクフィー、
リチャード・ジェンキンス、イライアス・コティーズ
舞台は雪に閉ざされた田舎町。
学校でのいじめに悩む孤独な少年・オーウェンは、
ある日隣家に引っ越して来た少女・アビーと知り合う。
オーウェンは自分と同じように孤独を抱えるアビーの
ミステリアスな魅力に惹かれ
何度か会ううちに2人は仲良くなり、
壁越しにモールス信号で合図を送りあうようになる。
しかし時を同じくして町では
残酷な連続猟奇殺人事件が起きていた。
『ぼくのエリ 200歳の少女』のリメイク(英語化)版です。
その作品は観てませんが、幾つか賞を取っている様です。
さてこの映画、切ないですが”えげつない”ですw。
雪に閉ざされた小さな街の佇まいと、
謎の少女の醸し出す雰囲気が美しい。
私の嫌いな『キック・アス』で大暴れしていた
クロエ・グレース・モレッツの才能は本物です。
まあ”別の意味”でこの作品でも時々大暴れはしますがw。
ミステリアスな少女を完璧に演じています。
猟奇殺人の謎と少年少女の結末は・・・?
夜中に一人でこっそり観る事をオススメします。
☆3つ半
[5回]