久々の”音楽用語”です。
しんげんさんからコメントを頂いたので
お答えしつつ・・・
よく、「TDチェックして来ました」とか言いますが、
そもそも”トラック”て何?
”ダウン”って…落ち込んじゃった?www
みたいに、実態が分かりにくい作業ですよね?
”トラック”は陸上競技場のトラックを想像してください。
一つのトラックに一つの音(パート)が録音されています。
ベース、ギター、歌、ドラム・・・
おっと、ドラムは複数の楽器の集まりですから
バスドラ・スネア(表&裏)・
タムx3or4・シンバルx3以上
オーバーヘッド・ルーム・アンビ・床の音・・・
等々
ドラムだけで15以上のトラックが必要です。
パーカッションも多いですね。
ピアノも蓋の中に2本、1m離れたとこに2本
時には2〜3m離れた所に更に2本で6トラック。
この横の一本一本が”トラック”です。
シンセにオルガンにコーラスに・・・
とやっていくと、多い時には100以上のトラックが
必要になります。
これらを最終的に2トラックにしなければなりません。
何故って?
それは、人間の耳は2つしかないからw。
ヘッドホンもラジカセ(古っ!)もテレビも
左右に一つ(組み?)づつでしょ?
(サラウンドの話は・・・ややこしいので割愛します)
歌は真ん中、ギターは左ピアノは何となく右・・・
みたいに纏めていく作業が”トラックダウン”なんです。
100→2に”トラック”を減らす(落とす)から
”トラックダウン”です。(おおぉ)
この時に、音質・音量を調整したり
空間を演出したりします。
例えば”教会で演奏してる”ように聞かせる為には
どんな”残響”を付けたらいいのか?
それらを調整するのが”レコーディングエンジニア”の
お仕事です。
勿論、録音するのも彼らの仕事。
マイクを立てる位置で音も変わるし
Playerの気分を盛り上げるのも大事な仕事です。
で、歌が盛り上がる所でDelay(やまびこ)やら
リバーブ(残響)を強調したりします。
その”演出”はアレンジャーである
私からリクエストする事もありますが
他のセンスの御提案をエンジニアから貰って
それを判断したいのが私のスタンスですね。
全てを自分の思い通りにしたいのであれば
全部自分で作れば良い。
Playerも含めて”他人”と関わって音楽を作るという事は
関わってくれた人達の”力”が欲しいから。
そーやって音楽は作られて行くのです。
だから「大切な君へ」で何やら盛り上がっている感じに
聞こえているのは・・・誰かしらが企んだ事を
私が”OK!”にしているんですねぇ。
楽しそうでしょ?www
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